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【目次】
1.はじめに
学生時代 Slotine と言う人の論文を読み(読まされ?)、その中に以下のような定理(?)が現れました。
(定理)
機械系の運動方程式において、その機械のパラメータは運動方程式に関して線形である。
「線形である」というのは、ここではその機械のパラメータを要素とするベクトルを考えたとき、上でいう運動方程式を、数式で表現された行列とパラメータのベクトルの積で表せるという意味です。
(本文にて解説します)
2.定理の解説と運動方程式による実例
2.1 1リンクロボットによる解説
まず、1リンクロボット(?)にて解説します。
1リンクなので、運動方程式は
となります。(変数の正負は適当です)このとき、行列を
とおき、またパラメータを要素とするベクトル を
としたとき、式(1)の左辺は以下のように表されます。
1章の定理が示す内容としては、運動方程式において、(4)式のようにパラメータのベクトルが、うまく各要素 を取ることにより、行列との積で表されるということです。
要は運動方程式中に出てくる各項にて、変数に当たる部分とパラメータとしてくくってしまう部分で、別々に分けて表現すると言ったイメージです。
(ここで出てきたパラメータのベクトルを推定して、適応制御に活かそうというのが、Slotine氏の論文の要となってくる部分だと筆者は解釈しています)